2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

瀬崎祐詩集『水分れ、そして水隠れ』(2022.7刊)

詩集を手にしたとき、沼の水面がゆらいでいる映像が脳裏に浮かんだ。音も色もなくかすかにゆれる水面。そのイメージは、薄明るいのに霧で見通せず、足元は暗くてより見えない不思議なカバー写真から想起させられたのかもしれない。 読みはじめてすぐに、その…

森田美千代詩集『片道切符の季節』(2021.9刊)

夏の終わりのある日、詩集が手元に届いた。装画の柔らかな配色がやさしい。著者二冊目のこの詩集は三部構成で三十三編を収録している。第一詩集『寒風の中の合図』と装丁や版型を統一しているところから作者のこだわりを感じる。望郷と日常を情緒豊かに描い…

再び。

しばらく休んでいた読書ブログですが、はてなブログに引っ越して気持ち新たにまた始めます。詩誌に掲載した文章も加筆訂正して載せていく予定です。